『ルバイヤート』[作]オマル・ハイヤーム (岩波文庫)
『必読書150』の海外文学枠で、課題読書として読んだ。ペルシアの詩人の作品集だ。
好きな作品だった。まず読みやすく意味が取りやすい。情けない理由だが。
生まれてきたことを嘆くようなネガティブさ、「永遠に生きる人はなく、かつて栄華を誇った王国も滅びた」というような無常感。ここまでだと日本のようだが、雲のない青空のように明るいのだ。透明感のあるブルー。
「墓の中から酒の香が立ちのぼるほど、(中略)ああ、そんなにも酒をのみたいもの!」(第80首より)のように酒好きさも窺える。しかし解説によればただの享楽的な人物ではなかったらしい。広く学問に通じ、その享楽的な考えの中にも哲学的な深みがあるそうだ。
この作品がもつ歴史的な意義は分からない。だが、毎日15分という課題読書の制限時間を超えても読んでいたいような魅力的な作品だった。
他にも文語訳があるらしい。そちらにも目を通してみたい。
2021年10月のインプット記録
本23冊(うち漫画1冊。読み途中6冊)、舞台1作。映画などの映像作品は観なかった。〈再読〉〈読み途中〉がついていない本は、全て初めて手をつけて読み切ったものだ。
10/31時点、読みかけて凍結中の本は8冊だ。こちらも消化していきたい気持ちがある。どれも単に読む気力が尽きて止まっているだけからだ。本は読み切らなくてもいいという話は知っている。だが、やはり勿体なく思ってしまう。
本
+ 作家を目指して +
『三行で撃つ 〈善く、生きる〉ための文章塾』 [著]近藤康太
ちょっとうまく書けたらと思う人へ、すぐに役立つテクニックを紹介した本、だった。最初は。
私もそんな淡い動機で手に取った。しかし読了後の今、この本は私を毎日1時間書いて2時間読む生活に向かわせている。毎日継続して2週間(10/31時点)経った。そんなつもりじゃなかったのに。筆者の書くことへの考えに感化されたのかもしれない。とはいえ、本序盤のテクニックはすぐに効く。文章がちょっとでもうまくなりたい人には、立ち読みしてみる価値があると思う。筆者の文章や滲み出る考え方が合うなら、充分買う価値があるだろう。
『必読書150』 [著]柄屋行人、浅田彰、岡崎乾二郎、奥泉光、島田雅彦、絓秀実、渡部直己〈読み途中〉
人類の叡智、それらに触れていないことをどこか後ろめたく感じている人は、手に取ってみるといい。教養をつけるための本を日本の知識人たちが選んだブックリストだ。スタンダードなものになっているらしい。今現在で叡智に触れていないサルの私では判定しかねるが。上の『三行で撃つ』で紹介されていた。
以下4ジャンルは『三行で撃つ』に依った課題図書である。1から3は『必読書150』のブックリスト順に読んでいる。3ジャンルとも現在1冊目だ。全150冊に触れるまで、先は長い。
1. 日本文学の古典
『浮雲』[作]二葉亭四迷 (岩波文庫)〈読み途中〉
漢文や古文には独特のリズム感、グルーブ感がある。この『浮雲』は日本における言文一致体の走りとなった作品だが、古文に似たグルーブ感がある。内容はやや通俗的だ。流れるように読める。130年も前の作品なのに。
『必読書150』によれば、ストーリーを自分のことのように読ませる文体がいかにして可能になったのか、読み取ってほしいとのこと。その工夫として今思いつくのは、呼びかけやためらいの発話をカタカナで写しとることと、地の文で収まりそうな小さいセリフ(「アイヨ「デスガ……「エ、エー……(原文ママ))を敢えて会話文で描写すること、だろうか。
2. 海外文学の古典
『オデュッセイア (上)』[著]ホメロス[訳]松平千秋(岩波文庫)〈読み途中〉
スマホゲームFGOにも登場するオデュッセウスの物語。「スーパーマリオオデッセイ」のodysseyの語源だ。古文もそうだが、昔の文章はどれも1文が長いんだろうか。
3. 人文科学、社会科学
『饗宴』[著]プラトン [訳]久保勉 (岩波文庫)〈読み途中〉
紀元前にこんなにも自由な対話があったのか。社会科の授業でギリシャ哲学の偉大さは聞いていた。しかし実際に読んで、その議論の自由さとテーマの普遍性に驚いた。作中に登場するアリストファネスの「人間は原初、両性具有の球体であった」論は一見奇想天外に思える。しかし、人間の性質からのその推論には頷ける部分もある。へそから原初の人間の姿を思い浮かべる想像力は尊敬する。考えてみれば、2000年以上前の文章が今も残っていて、ギリシャから遠く離れた日本で700円で買えるのも人間の偉大なことだ。
4. 詩集
『愛の縫い目はここ』[著]最果タヒ〈再読〉
同じ日本語で、どうしてこんな風な文章を書けるのだろうか。最果タヒさんと同じ日本語が母語で幸運だったとさえ思った。得意な母語でこれらの詩を味わうことができるから。本の装丁も素晴らしい。
初めて読んだ時は大して味わえずに読み流してしまった。その結果「なにを指しているのかよく分からない」という感想を抱いた部分もあった。詩集を読む必要に駆られて再読するにあたり、思いつきで音読してみた。するとどうだ、詩の景色が立ち上がってくるではないか。1度目とは全く違う。ひとつひとつの言葉選び、その繋げ方、句読点の場所、改行位置、その全てに感激してしまった。
愛についての詩がほとんどだ。タイトル通り、愛をコンセプトに編んだ詩集なのだろう。まだ読んでいない最果さんの詩集がたくさん残っている。幸せだ。
『鬼と踊る』[著]三田三朗
現代短歌集だ。著者はとにかくお酒を止めて、ブラック企業も辞めて!と思いつつ読んだ。31字で鮮やかに情景を切り取る手腕に感服しながらも、人を笑わせるサラリーマン川柳のようなものと捉えていた。つまり、文学とは少し違うと。が、解説を読んで印象が一変した。なるほど、短歌の世界にはそうした歴史があって、この短歌集はそんな読み方ができるのか。その気付きのヒントを散りばめつつ、いくつか好きな歌を引用する。
屋上から刻みキャベツをばら撒けばわたしも反社会的勢力
死神から誘いが来ても今日はまだ「行けたら行く」と答えるだろう
人類は破滅すべきと息巻いた翌朝7時に出す資源ゴミ
以下は書きものの勉強とは別に、自由に読んだ本だ。
+ 人生は交渉だ! +
『おとしどころの見つけ方 世界一やさしい交渉学入門』[著]松浦正浩
その装丁に目がとまった。交渉と言うと大層に聞こえる。しかし本の中で、交渉とは「複数の人間が未来のことがらについて話し合い、協力して行動する取り決めをすること」だと定義されている。これなら私も、ほぼ毎日している。友達とお茶する日程を相談したり。バイトのシフトを相談したり。
個人的に面白く易しく、筆者ならではの想いが見える入門書が好きだ。(教養主義の衰えだとか言われそうだが、一旦置いてほしい。)この本では、はじめの漫画に松浦氏の主張が現れている。教師役の宇宙人のセリフ「地球人は交渉がヘタすぎる!このままでは外交どころではない!特にキミの国(注:日本)では交渉力不足でいろんな問題が起こっている!」だ。率直なこの叫びを読んで、買うことを決めた。
初めて学んだ分野で、内容を吸収しきれていない。折に触れて読み返そうと思う。
ー ジェンダー ー
『ジェンダーについて大学生が真剣に考えてみた』[監修]佐藤文香[著]一橋大学社会学部 佐藤文香ゼミ生一同
ジェンダー学ゼミの大学生たちが、身近な人から向けられた疑問へ答えた本である。そのコンセプトゆえ、率直な質問も多い。例を挙げると「フェミニズムって危険な思想なんでしょ?」「男だって大変なのに、女がすぐハラスメントと騒ぐのって逆差別では?」。そのいずれにも丁寧に冷静に答えている様に好感が持てた。そこまでジェンダーに無理解なつもりはなくとも、論理的にこれらの質問に答えられないなら学ぶべき部分は多い。
個人的に最も興味を惹かれた部分は、コラム「ジェンダーを勉強するとつらくなる?」(p. 190)である。興味はあったジェンダー学を避けてきた理由は2つ。過激な思想なのでは、という不安。(少しでも「間違っている」人に噛み付くフェミニストの存在が一因だ。怒りの激しさと冷静な穏やかさを使い分ければ、日本におけるフェミニズムへの漠然とした恐怖感が減るのでは、と素朴に思う。)そして、ジェンダーを学ぶと、社会に溢れる抑圧に気が付いてしまって辛そうだ、という心配。このコラムでは後者の心配を解消するには至らなかった。しかし、ジェンダーを学んでつらくなっても、再び学ぶことへ戻ってきた人の存在を教えてくれた。私もジェンダー学を学んでみようと思う。
『お砂糖とスパイスと爆発的な何か 不真面目な批評家によるフェミニスト批評入門』[著]北村紗衣〈読み途中〉
ー ビジネス書 ー
『デッドライン決断術 ームダな仕事はネグれ!』[著]吉越浩一郎〈再読〉
書いて読む独学を始めて時間が足りなくなった。時間を効率良く使うヒントを探し、再読してみた。ほとんどは筆者の経験(それも出版された2009年当時の)と当時の政治状況の見解だが学ぶべき所はあった。
ー エッセイ ー
『女ふたり、暮らしています。』[著]キム・ハナ、ファン・ソヌ
女性2人猫4匹という家族で暮らしている2人のエッセイだ。家族といっても同性カップルではない。このふたりは、信頼できる友人として互いを同居相手に選び、家族として暮らしている。
現在、家族と言えば、男女の結婚を中心にした形態がほとんどだろう。だが私は、もっと多様な家族の在り方があっていいと思っている。恋愛関係でなくても、友人同士でも、恋愛関係を含む3人以上でも。当人たちが家族だと思うなら、結婚に関係なく家族としての権利を保障する制度を設けるべき、という立場だ。そう考える一方で、異性間の結婚以外の家族へ向けられる目線は厳しいだろう、とも思う。そんな現実の中で、私の想像するような家族関係の存在を知ることができて良かった。すこしだけ、息がしやすくなった。
所々から、著者たちの生きづらさを読み取れた。女性として、或いは性別に関係なく人間として、韓国で感じる生きづらさだ。それは日本とはまた少し違う。その違いも興味深かった。
こういった、従来と違う家族関係が主題のエッセイは他にもあるようだ。読んでみるつもりだ。
『フィールド言語学者、巣ごもる。』[著]吉岡乾
入門書というより言語学エッセイ。しかし言語学の世界の捉え方はかいつまめると思う。洒落の効いた文章が魅力だ。できる限り精確に、全ての言語を平等に扱おうとする姿勢も表れている。その研究者らしさに好感を持った。
『パリの国連で夢を食う。』[著]川内有緒
パリにある国連機関で働いた5年半の経験を中心としたエッセイだ。国連で働くことに漠然とした興味があったので手に取った。なぜか国連で働くことになった経緯、国連での、パリでの生活、そして国連を離れることにした経緯。場面場面での、筆者の自由な選択が興味深かった。
ー 現代小説 ー
『旅する練習』[著]乗代雄介
穏やかな空気に包まれた作品だ。だが最後の1ページで文章全体の印象が変わる。読了してから読み返すとまた違う景色が見えてきそうだ。
ー 嗜好品 ー
『珈琲の表現』[著]蕪木祐介
丁寧に珈琲を淹れたい。気分に合わせて味を作りたい。そう思う人に向けて、珈琲の知識や理論、レシピを紹介した本だ。コーヒー関連の好きな本を、やっと見つけられた。装丁も文字組みも美しい。何より筆者の珈琲の捉え方に共感した。静かに珈琲を淹れ、味わう時間が好きな人にお薦めしたい。
『お茶のすすめ お気楽「茶道」ガイド』[著]川口澄子
『ワイン1年生』[著]小久保尊〈再読〉
2次元に親しみがある人にお薦めしたい。著者小久保尊さんの捉えるぶどう品種のキャラクターと、イラスト山田コロさんのキャラデザが噛み合っている。取りあえずキャラにすれば売れるんだろ、という投げやりさは一切無い。一目で性格を掴める、良質なキャラデザインである。これは解説さんがワインの品種にキャラクター性を鮮やかに感じているからだと思う。私も、このぶどうのキャラたちはすぐに覚えられた。呪文のようなワインのラベルを解読し、楽しみたいと思っている人に薦めたい本である。私のお気に入りキャラクターはソーヴィニヨン・ブランとシラー、カリニャン、シャルドネだ。
『先生、ワインはじめたいです!』[著]こいしゆうか[先生]杉山明日香
値段の割に内容が薄い印象はある。しかし『ワイン1年生』と違って、1000円台2000円台の安いワインに限った品種や産地での特徴が書かれている。ここを参照したく買うことにした。
ー 焼きもの ー
『やきものの教科書』[著]陶工房編集部(誠文堂新光社)
『やきもの文様事典』[著]陶工房編集部(誠文堂新光社)
『酒器を愛す』[著]島根国士
英文学者の方が40年かけて集めた逸品を紹介する本だ。装丁や作りに神経が行き届いている。英文学者が書いただけあって、足腰の強い印象を与える文章だ。読んでいて心地がいい。
『心の焼きもの 李朝 ー 朝鮮時代の陶磁ー』[監修]伊藤郁太郎[編]MOA美術館 ほか
この本はざっと読んだだけだ。
漫画
「ニセモノの錬金術師」[著]杉浦次郎
pixivで連載されていたWeb漫画。
『ブルーピリオド』1巻[著]山口つばさ
舞台
「ドンジュアン」主演 藤ヶ谷太輔
真彩希帆さんを応援している。宝塚退団後の初舞台ということで観に行った。
映像作品
なし。せめて月に1作品は見たい。
今週のお題・10の質問 ー 自己紹介を兼ねて ー
はてなブログ10周年特別お題「はてなブロガーに10の質問」を元に書かせていただきました。おそらく初めましてですね。瀬倉弓と申します。
ブログ名もしくはハンドルネームの由来は?
名前:瀬倉弓(セクラ キュウ)
さ行か行の音が好きだから。人と被らなさそうで、音も漢字も好きな名前を考えました。本名から1字抜き取ってもいます。下の名前は矢をつがえた弓のイメージから。自然体で集中している。凛と背筋を伸ばして目標をまっすぐ見つめている。雑念に惑わされず、ただ真摯に書くことへ向き合えますように、という願いを込めています。
ブログ名:瀬倉弓の読書キロク
いい名前が思いつかなかったので、ひとまずシンプルに決めました。別のものを考えたいです。今まで言葉にできなかった思いを言い当てていて、心に滑り込んで長く覚えていられるような。それでいてブログの内容も分かるような名前が理想です。たとえば最果タヒさんの言葉のように。
はてなブログを始めたきっかけは?
ブログを始めた理由は2つ。1つは読んで良かった本を紹介したかったから。もう1つは、文章を書く人になりたかったから。
簡単に始められる文章サイトではnoteもありますよね。あちらの方が新しい記事に目をつけて読んでくれる人は多いと思います。それでもはてなブログを最初に選んだ理由、これも2つです。デザインを工夫した自分のサイトが欲しかったから、そして人の評価に挫けないようにするためです。
noteでは「スキ」数が目立っています。どのプラットフォームでも最初は誰も読んでくれないのは承知の上ですが、自分の記事を見る度に反応がないことを示されるとやはり辛い。人気の記事と比べてしまいます。はてなブログの方が読者数やいいね数が分かりにくい。マイペースにできそうだったので、まずこちらを選びました。せめて10記事載せられるまではnoteに浮気せずこちらで書こうと思います。
自分で書いたお気に入りの1記事はある?あるならどんな記事?
https://sekyu.hateblo.jp/entry/2021/09/28/114403です。特に『ゼロからスタート ロシア語 文法編』についての文章は、今までで1番ましだと思います。引用しておきます。
『ゼロからスタート ロシア語 文法編』
ロシア語話者の好きなYouTuberさんがいる。彼女の動画を聴いているうちにロシア語の発音が気になってきた。暇を持て余していた時に、手を付けてみたのがこの本だ。見様見真似でうねった文字を書く。音の羅列を口に出す。模様の連なりから意味を読み取れるようになっていく。学び始めにしか無い楽しみだ。3日坊主にはなったが、キリル文字が書けて読めるようになったのでいいや。ロシア語難しいらしいし。撤退撤退。
ブログを書きたくなるのはどんなとき?
書きたくなる、というよりも、早朝に1時間必ず書いています。習慣にしたいところ。表現手段として「書く」ことと長く付き合っていきたいので。
よりいい文章を書くために、毎日2時間読書もしています。内訳は、日本文学の古典、海外文学の古典、社会・自然科学の本格的な書物、詩集を15分ずつと、好きなものを1時間。日本文学、海外文学、科学書は、日本の知識人によるブックリスト『必読書150』に頭から取り組んでいます。この執筆と読書のノルマは、朝日新聞編集委員・近藤康太郎さんの文章塾本『三行で撃つ』を参考にしています。
下書きに保存された記事は何記事? あるならどんなテーマの記事?
5記事です。順に、
鳶の話はnote向きかもしれませんね。
自分の記事を読み返すことはある?
たまに。『三行で撃つ』を読む前の、今年の5月までの記事はしばらく読み返したくないです。本の紹介記事はこうするもんだ、という慣例に無思考で従った記事だから。記事数を確保でき次第下げようと思っています。
好きなはてなブロガーは?
森野キートスさん。博士研究員の方で、いつか博士になる人へを書かれています。お気に入りの記事がこれ↓です。
「わかった」にとりつかれて研究者になる - いつか博士になる人へ
私は、こういった敢えて最初に難しい本へ挑む勉強をしたことがありません。特に大学に入ってからは、「これで〇〇力学が分かる!」と謳うやさしめの参考書でさえ1冊も読み切れませんでした。理解できず、何の実感も湧かず、ただ暗号をなぞる読書に耐えられなかったからです。その時にもう少しだけ我慢して、もう何度か、もう何冊か取り組んでいれば、こんな喜びを味わえたのでしょうか。悔しくてならないです。もう1回学問へ挑もうかしら。『必読書150』の人文社会科学書リストを終えたら、が現実的ですかね。
他のはてなブロガーさんは探せていないです。素敵な文章を書かれる方と出会いたいですね!
はてなブログに一言メッセージを伝えるなら?
最初からシンプルに整ったデザインで、ブログを始めやすいプラットフォームを作ってくれてありがたいです。私はまだまだ書き始めたばかり。これからもよろしくお願いします。
10年前は何してた?
子どもでした。今もですが、知的好奇心が強かったです。数学が好きで英語に苦労していました。学校の授業が簡単すぎて暇で仕方なかったことを覚えています。隅から隅まで教科書を読み込んで、好奇心の飢えを凌いでいました。ですから塾が大好きでしたね。ちょうどいい難易度の問題を与えてくれて、分かる喜びを与えてくれて、存分に好奇心を満たしてくれたから。
それから、上橋菜穂子さんの守り人シリーズに夢中でした。新潮文庫版の読者なので、最終巻『天と地の守り人〈第3部〉新ヨゴ皇国編』が出てしばらくした頃ですね。このシリーズの1冊1冊が宝物です。1口ずつ惜しみながら読んでいました。
はやみねかおるさんの「怪盗クイーン」「都会のトム&ソーヤ」シリーズが大好きなのに、子どもっぽいかなと読むのを我慢していたのも覚えています。背伸びしたい感じが可愛いですね。これらのシリーズは今も好きです。久しぶりに読みたいですね。
この10年を一言でまとめると?
分離。他人の問題を自分から切り離せるようになってきたと思います。人に不満があっても、その不満点は私が変えられることではない、と気付けました。他者へ不平不満を抱くより、その状況で自分ができることを考え実行した方が建設的です。これは人相手だけでなく置かれた環境に対しても同じです。今の環境が不満ならマシにする方法を考えればいいんですよね。学校が辛いのを社会のせいにして腐っていた私は、こうやって他人と私の課題を分けて現実に立ち向かうことが充分にできていませんでした。
こういった考え方はアドラー心理学から学びました。当時はゆうメンタルクリニックの漫画解説を読み、その内容に驚き反発もしながら理解しようと努めていました。
アドラー心理学編 マンガで分かる心療内科|ゆうメンタルクリニック(心療内科・精神科)
偉そうなことを書きましたが私はまだ学生の身です。社会で働くと理不尽に山ほど出会うと思うので、課題の分離はこれからより意識していきたいです。
最後までお読みいただきありがとうございました。またお会いできたら嬉しいです。
2021年9月のインプット記録(本、映像作品、舞台)
本26冊(熟読12冊、漫画7冊)、映画2本、連続もの映像作品3つ、舞台1つ。就活後の休息期間を経て、よく本を読んだ1ヶ月だった。主な関心分野は独学とうつわだ。
本
ースマホに取り憑かれた私たちへ薦めたい本ー
『スマホ脳』[著]アンデシュ・ハンセン [訳]久山葉子
スマホで時間を潰したことがない人はほとんどいないのではないだろうか。私も時々やってしまう。中高生の頃は特にその魔力に抗えなかった。夜通し無益にネットサーフィンしていたことも少なくない。そんな方がスマホを手放せるようになるかもしれない。スマホのドラッグぶりを知ることによって、だ。
この本の内容はシンプルだ。「人間の脳はデジタル社会に適応していない」。ここ数十年で急速にライフスタイルが変化した。デジタル関連の習慣だけではない。 睡眠時間が減り、座っている時間が増えた。人類が現在の性質を獲得した時代には無かったストレスに、私たちは晒されている。研究成果を引いて、現在のライフスタイルの影響を説明していく。
書かれているアドバイスを取り入れきれていない。また読み返した方がいいだろう。
ー資本主義の問題と打開策についてー
『世界は贈与でできている』[著]近内悠太
贈与論なるものを寡聞にして存じなかった。資本主義の限界、現在の社会構造の課題とその打開策に興味がある。勉強を進めていきたい。
ー独学・学ぶことについてー
『君たちが忘れてはいけないこと:未来のエリートとの対話』佐藤優
佐藤優さんと灘高生の対話を文章化した本。佐藤優さんを灘高生が訪ねる。毎年恒例の行事らしい。灘高生たちの知識の深さに、自分の無知を恥じた。彼らのようにニュースの裏の流れを掴むためにはまず歴史を復習すれば良いだろうか。
『読書の技法』[著]佐藤優(再読)
この人の読書量、知識量には圧倒される。打ちのめされることもある。少しでも近づきたい。だが、同じ分野を同じように突き詰めても、佐藤優さんを目指しても劣化版にしかなれないことも分かる。私には私の興味関心向き不向きがあるからだ。それを活かさなければ突出できないし、そもそも別の人間になるようで無理があるだろう。自分なりの方向を探しつつ、人の行いやアドバイスから学んで、謙虚に進むつもりだ。そして、佐藤氏の横に並んでも恥ずかしくない人間になりたい。
ところで、この本のメインディッシュたる速読法をほとんど取り入れていないことに気が付いた。本を大量に買うお金がないのが1つ。もう1つは、特定の分野を深めるよりも新たな分野を開拓するのが楽しいから。知らない分野の本は熟読しかできない。この本でも触れられている(p.79)。読書以外にもやりたいことが多くて時間が無いとも書きそうになったが、これは言い訳だろう。見苦しい。
しかし無理して佐藤氏の速読法を取り入れる必要もないかもしれない。現在の私は学生だからだ。仕事に追われていない。好きなだけ好きなことに時間を費やせる。それは学生時代の利点である。興味の赴くままに熟読を重ねるのも、学生時代の選択として悪くはないだろう。
『勉強の哲学』[著]千葉雅也
勉強のネガティブ面を見つめた本。議論の進め方が明瞭で読みやすかった。再読するとまた発見が多そうだ。
ー小説ー
『鹿の王』1巻[著]上橋菜穂子
上橋菜穂子さんの小説が小学生の頃から大好きだ。その魅力は、人が本物であることだ。
地形も気候も植生も何もかも違うファンタジー世界。そこでも人は、なんでもない生活の中、肉の臭みを取る植物を鍋に入れる。死後の信仰がある。人生はままならない。主人公ヴァンは故郷を守る戦いで、ひとり生き残る。捕縛され、奴隷として酷使されるが、働かされていた岩塩鉱が狼と謎の病に壊滅させられてまた生き残る。時々、不思議な生き物がいる。でも彼らの存在は当たり前で、人は彼らと関わって生きてきた。
魅力を言い尽くせた気がしない。またリベンジします。
どの作家でも同じだが、上橋さんの作品は有限だ。何度も読み返しているシリーズ(守り人シリーズ)もある。しかし初読にしか無い喜びがある。一口ずつ味わおうと思う。
『深夜特急』1巻[著]沢木耕太郎
『地下室の手記』[著]ドストエフスキー
海外文学を趣味に加えたいと思っている。この本を選んだ理由は、①ガイブン好き・ふくろうさんのブログ(ガイブン初心者にオススメする海外文学・文庫編 - ボヘミアの海岸線)に載っていた ②短い ③有名なドストエフスキーだから。文学作品と現実以外で見かけないタイプの人間を味わえた。これがガイブンの醍醐味なのかしら。だがヒットはしなかった。また何か海外文学を読むつもりである。
ーエッセイー
『20代で得た知見』[著]F
エッセイと言っていいか分からないが他に思いつかなかった。夜も深まった頃、バーのカウンター席で、少し年上の方の人生論を聞いているような本である。手に取ったらカバー下、本体を見てほしい。この本の美学が反映されている。最近で1番好きな装丁だ。
ーお茶・お酒ー
『Food Dictionary 日本酒』
『Food Dictionary ワイン』
『Food Dictionary 日本茶』
『いちばんおいしい 日本茶のいれかた』[著]柳本あかね
いれかたがシンプルでいい。書いてあるようにいれた緑茶からは甘みや香りが感じられた。自分で作った緑茶はどれも苦かったのに。
ー古いもの・うつわー
『古道具に花』[著]サイトウヤスヒコ
『美しいもの』[著]赤木明登
美学ある方々に美しいものを語らせた本。この本を手に取れた時間の制約から、読みきれていない。
『金継ぎのすすめ 物を大切にする心』[著]小澤典代
2ヶ月ほど前から、骨董と焼きものが俄に気になっている。金継ぎも始めるぞ、と思ったら父に先を越された。ここは一旦焼きものの勉強に集中しようと思う。今度父に会った時に、金継ぎの進捗を聞いてみよう。
『京都うつわさんぽ』[著]沢田眉香子
訪ねてみたいお店が見つかった。無くなったお店もあったので注意。
ーその他ー
『江戸博物文庫 鳥の巻』[編]工作舎
絵も装丁も美しい本だった。プレゼントに良さそうだ。
ー番外編ー
『ゼロからスタート ロシア語 文法編』
ロシア語話者の好きなYouTuberさんがいる。彼女の動画を聴いているうちにロシア語の発音が気になってきた。暇を持て余していた時に、手を付けてみたのがこの本だ。見様見真似でうねった文字を書く。音の羅列を口に出す。模様の連なりから意味を読み取れるようになっていく。学び始めにしか無い楽しみだ。3日坊主にはなったが、キリル文字が書けて読めるようになったのでいいや。ロシア語難しいらしいし。撤退撤退。
ー読みかけー
『「悪」の進化論』[著]佐藤優
『陰翳礼讃』[著]谷崎潤一郎
焼きものが気になりだして、日本の文化に目が行くようになった。そんな気分と合っている。流れるように読めたのが意外だった。文意が取れなくて突っかかりながら読むものだと思っていた。自分で買って読み通すつもりだ。
漫画
『果ての星通信』 1−5巻 [著]メノタ
『プリンタニア・ニッポン』1−2巻[著]迷子
どちらも好みの漫画で、応援している。その魅力について改めて書きたいと思う。
舞台
宝塚歌劇 花組『哀しみのコルドバ』『Cool Beast!!』
久々に舞台が近い席だった。前方だとやはり、演者の皆さんの身振り手振り、表情、衣装の装飾までよく分かる。柚香さんが好きなので幸せな時間でした。
映像作品
ドラマ「トッケビ」
人気もあり、母が褒めていたので見てみた。主演の女優キム・ゴウンさんが自然体で親しみが持てるし、トッケビのコン・ユさんと死神のイ・ドンウクさんは格好いい。しかし面白さがあまり理解できなかった。恋愛模様への興味が薄いからか、当時少し精神的に不調だったからか。映像の綺麗さと、ちょうど良く挟まれるサイドストーリー、笑いどころから最後まで見ることはできた。何が支持されているのか位は理解したいところだ。
アニメ「バイオレット・エヴァーガーデン」
アニメ「オッドタクシー」
映画「バーレスク」[監督]スティーブ・アンティン
映画「鳥」[監督]アルフレッド・ヒッチコック
翌月現在、『仕事と人生に効く教養としての映画』に丹念な入門書の香りを感じています。読んだらもう少し映像芸術を楽しめるようになるかしら。
【書評】「生命とは何か?」に科学的に迫る、誰もが読める生物の本
こんにちは、瀬倉弓です。
今回はたった今読み終えた本『WHAT IS LIFE? (ホワット・イズ・ライフ?) 生命とは何か』(ポール・ナース著、竹内薫訳)のレビューを書きたいと思います。
- ノーベル賞受賞者の手で、生物学をいきいきとおさらいできる本
- 情報として生命を捉える観点が面白い
- 生物学・科学の必要性と、他分野との協力の重要性
- 生物学を活かした技術のこれから
- 「生物とは何か?」の問いにも正面から答える
ノーベル賞受賞者の手で、生物学をいきいきとおさらいできる本
1〜5章「細胞」「遺伝子」「自然淘汰による進化」「化学としての生命」「情報としての生命」では、今に至るまでの生物学の歩みが生物学者の手で分かりやすく、いきいきと書かれています。
生物に興味のある中高生でも読めるんじゃないでしょうか。純粋に生物学の歩みが面白いし、テスト勉強にも役立ちそう。
高校で生物を専攻していないので推測になりますが、扱う内容は大学範囲に一歩踏み込んだレベルという印象です。ですが分かりやすく整理されており、好奇心をそそられました。
情報として生命を捉える観点が面白い
5章は「生命がどう情報を処理しているか」という観点で書かれています。ちょっと私には説明が難しいので、引用します。
彼(注:シドニー・ブレナー)は、あまりにも多くの生物学者が、それが何を意味しているかを完全に理解しないまま、生物の化学反応を記録して説明することに時間をかけすぎていることを懸念した。データの洪水を有益な知識に変えるために大切なのは、「生物がどのように情報を処理しているか」を理解することだ。(p.147)
データを集めることは重要だが、それは、すべてがどのように連携して働いているかを理解するという、もっと困難だがやりがいのある目的への初めの一歩に過ぎない。(p.168)
この視点に触れたのが初めてで面白かったです。
p.186で触れられていたアラン・チューリングの反応拡散モデルも面白そうです。勉強してみたいですね。
生物学・科学の必要性と、他分野との協力の重要性
5章以降ででたびたび触れられています。協力により新たな発見が見出せるかも、というのは物理以外でも言われてることなんですね。化学者、物理学者はもちろん、哲学者や詩人などと生物学者の連携というのも、実現したらとても面白い発見がありそうです。
政治家(某前大統領とか)はじめ、文系、経済人の人でも科学を勉強し、尊重する重要性についても触れられています。
こういった話を読んだことない方にはぜひ6章を読んでいただきたいです。
生物学を活かした技術のこれから
遺伝子技術などについても触れられていました。例を挙げると、がんの新しい治療法、遺伝子編集、iPS細胞、合成生物学(遺伝子プログラムを根本から書き換えるなど)。
「生物とは何か?」の問いにも正面から答える
タイトルの通り、最終章でこの大きな問いにも正面から挑んでいます。内容はぜひ読んでご確認ください、ということで書かないでおきます。個人的には(生物は全然詳しくないのですが……)納得のいく定義でした。他の生物専門の方がどう感じるのか気になります。
おわりに
直感で手に取った本でしたがなかなか楽しめました。生物に興味ある人に年代問わず広く勧めたい本ですね。細部の理解を飛ばしたら1時間以内で読めたので、他分野に触れるちょっとした息抜きにもおすすめです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
【内股改善・モチベアップ】ダイエットの役に立ってる本・ブログ【現在進行形で更新中】
突然ですが私、瀬倉弓は現在ダイエットをしております。動機は「私の好きな服をもっと素敵に着こなしたい」。この記事では、私がダイエット続ける中で役に立っている本とブログをご紹介したいと思います。ダイエッターのみなさまの参考になれば幸いです。
特におすすめ
最初にして真打。この記事のタイトルに「本・ブログ」とあるのは、これを入れるためです。ブログの名前からして衝撃的。ちなみにURLも"bodymake-final"。
ダイエットにぼんやり抱いている幻想と、そんな私(たち)の甘さに気付かせてくれるブログです。ダイエットがなかなか終わらない方、ぜひ一度読んでみてください。Twitterもおすすめ。
<テキーラ村上|ウルトラ (@tequila_nomenai) | Twitter>
- 『痩せない豚は幻想を捨てろ』テキーラ村上
ブログの内容+αが本になったのがこちら。読みやすいですし、おすすめです。kindle unlimitedにも入ってました。
- 『やせウォーク 4週間プログラム』森拓郎
ストレッチと歩き方の改善プログラムを通じて、よくない姿勢(O脚、XO脚、X脚)を変え、きれいなラインの身体にしていこうという本。
歩き方の説明も詳細で分かりやすいですし、アドバイスの通り歩くと普段使ってない裏ももとかが筋肉痛になります。そして疲れる。つまり効いてる。
ストレッチも(まだプログラムの途中ですが)内股が変わってってる感じあり。おすすめです。
割とおすすめ
- 『30日でスキニーデニムの似合う私になる』森拓郎
内容はかぶる部分もあります。『やせウォーク』かこれか、どっちかでいいかも。この方は似たようなターゲット(内股、歩き方、姿勢など)で本をたくさん出してるので、直感で一番合いそうなストレッチ本を買うといいんじゃないでしょうか。
内股が改善してくのは本当だよ!
30日続けても完璧に解消した訳ではなかったけれど明らかに良くなりました。そして面倒になってやめた瞬間内股に戻っていきました(歩き方等の癖が直ってなかったからだと分析中)。最近このストレッチもやってます。
- 『「ダイエットこじらせさん」が今度こそやせる本』七瀬葉
ちょっと頷けない意見も所々あるんですが、「ダイエットがなかなか上手くいかない人にはダイエットを失敗しやすい考え方の傾向がある。それは完璧主義で、自分に厳しすぎること。その人たちは本音で目標を立てておらず、どうせ失敗すると思っている」という分析には納得しました。
私にもそういう性格の部分がありますし、ダイエット失敗の原因は
ノルマが高すぎる→ストレスを溜める→休息を自分に許さない→ストレス爆発!やけ食いしたり運動をやめたり→成功しない
だと考えていたので。思い当たる節のある方は、本屋さん寄った時にでもパラパラっと立ち読みしてみるといいかもしれません。
- 『デブからの脱却』柳本マリエ
テキーラ村上さんに励まされダイエットに成功した方が、ご自身のダイエットを振り返った本。書く内容をあくまで「自分の体験」と「専門家の見解」に絞っており、謎の一般化(いやそれ貴方だけの例じゃない?みんなそうとは限らんやん)をしていないのが好印象。ダイエットを続けるための工夫など、いちダイエッター視点の内容が参考になります。
最後に
ダイエットお互い頑張りましょう!あなたも私も、目標を達成してより素敵な自分になれるといいですね。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
【人生に活きるもの】就活は3年早めからを薦める。逃げないで、すこしだけ向き合ってみよう
こんばんは。就活、してますか?
就活ってなんとなく嫌なイメージありませんか?私はそうでした。1、2年生のうちも、3年生になっても、「なんとなくイヤ」という気持ちで就活を避けてきました。しかし、就活をいざ始めてからは「もっと早く始めたかった」と感じています。
それも、ポジティブな理由で。
この記事では、私が就活をしていて思っていることを書きたいと思います。
そもそも、なぜ私は就活が嫌だったのか
- 「やりたいこと」とか全然分かんない
- 自分の向き不向きって何それ?
- 留学や起業みたいなキラキラした経歴が無い劣等感を味わいたくない
- 没個性なザ・就活生の格好したくない
- 単純に新しいことをするのがめんどくさい
どれも、始めてみたら「イヤさ」は消えていきました。
- 「やりたいこと」・向き不向きが分からん
→ 分かったほうがいいし、分かるには向き合って考え行動するしかない
- キラキラした経歴が無い
→ 必要ない。入社後の成長を予感させることの方が大事
- 没個性な格好したくない
→ しなきゃ良い。それを求めない企業も多いし、これからも増えそう
- 新しいことするのがめんどくさい
→ 逃げて面倒な状況になる方がめんどくさかった
現在の日本の就活への疑問点
ただ、現在の就活が完全無欠の良いものだとは全く思いません。改善点も沢山挙げられると思います。
- 解禁4年生の6月って1年前の間違いじゃない?(ルールがルールになってない)
- 「テクニックで突破しよう」という本が出やすい仕組みがある
- 全員揃いの髪型とリクルートスーツって気持ち悪くない?(学生に没個性を選ばせやすい仕組みは存在すると思う)
- 面接でできるコミュニケーションは学生側の準備が無いと深まらない
ちなみに、対話を中心に据えた就活イベント「アウトロー就活」というものがあり、私は興味本位で参加しました。
<公式リンク>就活アウトロー採用
なかなか面白いイベントなので、いずれネタバレを抑えたレポ記事を書きたいと思っています。
話が逸れましたが、現在の就活環境に改善点があるのは間違いないと思います。
ただ、私が思うのはこれです。
言い訳つけて逃げても何も良いこと無い。
現在の制度に改善点があっても、就活始めたのが遅くても、今できることをやるのが1番自分のためになります。そして悩んで二の足踏んでるよりも前に進んでる方が楽しいし充実してる。ほんとです。
就活開始時期のひとつの目安として「大学3年生の4月」を挙げましたが(インターンに間に合うため)、自分の将来と社会について考える広義の“就活”はいつ始めても良いものだと感じています。
キャリアに悩む人に薦めたい本
では最後に、私が就活と向き合う中で見つけた、キャリアを考える手助けをしてくれる本を紹介したいと思います。紹介記事も書くつもりなので、簡単に触れるだけにしておきます。
- 「苦しかったときの話をしよう」(森岡毅)
ビジネスの世界で活躍するひとりの父親が、大学生の娘のために完成させた生々しい本音のキャリア本。この森岡さんはUSJでハロウィンやハリポタを始めて経営を立て直した方。きっと勇気をもらえると思います。
<Amazonリンク>
- 「絶対内定」(杉村太郎、熊谷智宏)
「絶対に内定をもらうテクニック本」ではなく「絶対に内定を出させる程実力のある人とはどんな人か?そうなるにはどうするといいか?」を考えている本です。長く売れている(2022卒ver.で「12年連続大学生協1位」らしい)だけあって、得られるものはあると思います。内容がそうコロコロ変わるタイプの本ではないと思うので、誰かから譲り受けるのもいいと思います。
<Amazonリンク>
終わりに
就活してて、私は不安なことばかりです。正直しんどい。でも就活から逃げてた時の方がしんどかったし苦しかった。たいそうな「やりたいこと」とか「夢」はまだ分からないけれど、一歩ずつ前に進めているという実感はあります。
ひとりでも多くの人が就活とちょっとだけ向き合うことで、やるべきことから逃げてる罪悪感を消してほしいなと思います。初めてみると意外と大したことないよ。少なくとも死にはしない。そのためにこの記事が役に立てたら幸いです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。あなたが充実した今と将来を過ごせますように。